ICT

電子署名とeシール

hagi2019/07/15(月) - 11:37 に投稿

エストニアのe-residentになって、電子署名・暗号化機能を試してみてその潜在力を垣間見た。その時に法人の署名の問題をどうするのかが良く分からなかったのだが、EIDASのeシールで対応できる事にようやく気がついた。EUでは2016年から法的規則が適用されているのも知った。

漸く、紙の法律の法人の概念にサイバースペースでの解釈が与えられたということだ。制度上、彼我の差は大きい。この差はこの先じわじわと効いてくる。放置すれば日本の凋落はますます加速するだろう。

 

マイナンバーでもe-residencyでも役所と市民の関係が注目されるが、実際に電子署名、暗号化アプリを使ってみると、個人間での信頼性のある約束と機密保持ができる事に気がつく。当事者が3人であれば3人だけが開封可能な文書を作ることも出来るし、貸金庫のカギを預けるような感じで、内容を知られることなしに信託する事も可能になる。個人の権利を守られるためのインフラとして機能するのだ。

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SIに未来はあるか

hagi2019/07/06(土) - 13:40 に投稿

SIerを卒業して6年余。外から見るようになってSIに対するニーズの強さを感じている。また改めて「優秀な開発チームの育成」に成功するか否かがSIの持続的な成長に直結すると考えるようになった。大きくない会社でも良いチームはある。しかし、品質の織り込みと維持管理は組織が大きくて分業が機能しないと実現が難しいから大きなSIerには価値がある。まだまだ進化の余地があると思う。個々に見れば今巨大でも消えていく企業はあるだろうが、ニーズは無くならない。

 

オープンソースソースコミュニティとしてのDrupalを見ていると、SIの弱点は良く分かる。SIは基本的に一点ものを作っているわけだから、開発が終わればそのソフトウェアの成長は止まる。一方でコントリビューションされたソフトウェア(モジュール)はユーザーがつけば課題が提起され、改善活動が続いていく。

オープンソースでコントリビューションされたソフトウェアは誰でも使えるから、エンジニアが企業を辞めた場合でも、自分が書いた部分が公開されていれば再び書き直す必要がない。エンジニアは個人や気の合う仲間のチームで独立していく機会が増える。SIから見ると従業員支配力は落ちるが、市場競争力は上がる。Drupalの創始者が経営するAcquia社はSIで成功しているように見える。

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Google FI

hagi2019/05/08(水) - 15:29 に投稿

Google FIはGoogleが米国で展開しているMVNOによるモバイル通信サービスである。

私は2009年にアメリカに赴任した時に、T-mobileでアンドロイドデバイスのT-mobile G1を契約した。今も、その番号をずっと維持している。銀行口座もクレジットカードも口座開設後10年を超えて継続利用している。

Googleからキャンペーンのメールが来たので、今回出張時に思い切って、T-mobile (iPhone SE)からGoogle FIにナンバーポータビリティを利用して契約切り替えを行った。T-mobileも国際ローミングが使えるので、日本でもインターネットを月に1GBまで利用できサービスには満足していた。ただ、米国外では追加料金を払わないと4Gのスピードがでないのと、自分の求める使い方だとGoogle FIの方が料金が安い。

高架橋崩落事故からシステム更改と維持管理について考える

hagi2018/08/21(火) - 00:14 に投稿

先週イタリアはジェノバで高架橋崩落が起き、30人以上の方が亡くなった。このニュースを見て2012年に起きた笹子トンネル事故を思い出した。今年の3月に業務上過失致死傷容疑は不起訴になって一連の捜査は終結したとのことである。

モランディ橋は1967年竣工で約50年間、幹線道路を支えてきた。当初の設計に問題があったとする説もあるが、50年普通に使えてきたのだから、今後も使えるに違いないと思うのは当たり前の感覚だろう。しかし、過去5年間で5件高架橋の事故が起きている。イタリアの財政はかなり苦しい状況なので、維持管理強化も容易ではない。それでも手を入れないと、さらに事故が起き、安心して移動することもできない地域になってしまう。

インフラの維持管理は、それ自身では新たな価値を生まない。また、法的な耐用年数は、日本では橋梁で60年、トンネルで75年。つまり、60年で架けなおし、75年で再整備が必要な制度設計になっている。新たに橋を架けるのは、新たな利便性を訴求できるが、架かっている橋を架けなおすのは新たな付加価値を生まない。政治家にとっては、ちっとも嬉しくない話だが、行政から見たら、橋を落とさない責任は重い。維持管理に金を使うか、廃止に向けた手を打つしかない。税収が足りなくなれば、廃止するしか選択肢は無くなるのである。

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