ICT

EUROはデジタル通貨のプロトタイプか?

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PayPal、仮想通貨関連サービスを開始か──ビットコイン購入の報告事例
やがて通貨は国から独立するだろう。一方で、インフラを維持するためには課税は避けられない。host countyの選定条件の一つに公共サービスの効率性、持続性が問われる時期が来ているのだと思う。e-residencyはその一つの解の提案と考えてよいだろう。EUROはまだ欧州中銀の支配下にあるから、デジタル通貨のプロトタイプとしての検討上の価値はあるが、恐らく一過性の通貨になるだろうと私は考える。もちろん、それはEUROが無価値になることを意味しない。
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マイナンバーと欧州のeIDでわかる政府の視点の違い

「エストニアでは、各省庁の職員も、国民の個人情報にアクセスする時にはデジタルIDを使う必要があり、すべてのログが残るため閲覧された国民側に開示されます」は、日本でも本来「アカウンタビリティの一丁目一番地だ」。しかし、日本では今のところその常識が通用しない。やさしくはないが、主権者はデジタル時代の最も重要な基盤となるeIDについて理解し、立法府に見直しを迫るべきだと強く思っている。今の法基盤の上にデジタル・ガバメントを構築しようとすれば破綻は必定だろう。eIDは行政の効率化のツールと位置づけるのではなく、憲法で国民の基本的人権の一つとして明記されるべきことだと思う。

Googleアカウントとサービス

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解約済みGoogleアカウント
あるG Suite(今ならGoogle Workspace)を解約した後、管理者兼契約者のGoogleアカウントが残っている。もちろん、メールもカレンダーもドライブもサービスが解除されるので何もできないのだが気持ち悪い。G Suiteのアカウントは組織管理だから、自分では自由にいじることはできない。組織側はきちんと削除してあげないとずっと残ってしまうことになる。中々悩ましい。
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デジタルトランスフォーメーション

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情報処理学会デジタルライブラリー
情報処理学会の会誌「情報処理」の2020年11月に特集DX(デジタルトランスフォーメーション)という特集記事を読んだ。違和感を感じた。もう30年以上前のBTRONの実身/仮身モデルを思いだした。私は、既存のプロセス改善型の情報システムの延長線上にDXはないと思っている。

政府への信頼が崩れた時に頼りになるのはセキュアな通信路だと思う

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Telegram
メッセンジャーアプリのメッセージを公権力が解読できるようにするべきだという力が強まっているように見える。しかし、私は政府はあまり信頼してはいけない存在だと思っている。良し悪しではなく構造的に信頼すべきではない(権力を独占させてはいけない)と考えている。法執行機関が信頼できなくなったら、相当深刻である。まさか、日本でそんなことは起きないと高をくくっている人がほとんどだろうが、歴史は案外壊れる時はあっという間であることを示している。政府との信頼が崩れた時に重要となるインフラの一つは、プライバシーが確保できる通信経路だと思う。それを脅かす動きを支持しない。

digidoc4とXAdES

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digidoc4
今日、PDFにマイナンバーカードで電子署名する実験の記事に触発されて、もう一度digidoc4を触ってみた。いつのまにか、機能も進化していてカードリーダーがなくてもアプリを連動させることで電子署名可能なソフトに化けていた。エストニアは歴史的幸運もあって先駆けてInternet2.0の時代に跳び、アプリサインもモバイルサインもできるようになってた。いつのまにか1.xで既得権益を守ろうとする国々とは異次元の進化を遂げつつある。時代は確実に変わる。短期的にはともかく、時計の針を戻すようなことはできはしない。徒花のプロビジネス政策はやがてメッキが剥げる。
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モデリングのゆくえ - DrupalのEntityとView modeを再考

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Media type definition
D8の普及とともにMediaモジュール(core)が徐々に受け入れられるようになって来ていると思い、最近画像フィールドではなくMedia entityへのリファレンスを利用しようと考えるようになった。DrupalのView modeはContent entityの描画ヒント情報の定義である。画像を描画する時にサイズを調整する方法を定義するためにView modeのImage styleを使ってきたが、MediaのView modeを使うことを考え始めると、遥かに柔軟性を高めることができることがわかる。Mediaの導入は一つの進化だが、CMSの進化の方向性を指し示すものでもあると思う。アジャイルなアプローチも良いのだが、モデルを丁寧に作って積み重ねていくのも悪くないと思うのだ。社会の底上げにつながる。Drupalのシェアが大きくなることを願ってやまない。
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CLDR - Unicode Common Locale Data RepositoryではCountryの定義がない

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Drupal CommerceのメンテナのCentarroのロゴ
Drupal Commerce(画像はDrupal Commerceのサポート主体のCentarroもの)のドキュメントを読んでいたら、住所の扱いのところで、CLDRという言葉が出てきた。CLDR - Unicode Common Locale Data Repositoryは、言語や国のコード、表現を整理して記述した格納庫である。ところが、Countryの代わりにTerritoryという単語が使われている。記述の中身を見ていくと、こういう記述が一筋縄で行かないことが分かってきた。例えば、香港。デジタル時代に国というシステムが悲鳴を上げている気がする。そろそろ、システムの再構築の時期が来ているのかも知れない。
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TransferWiseのマルチカレンシー口座サービスでEUROとUSDの口座を開いた

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TransferWiseのマルチカレンシー口座サービス
2020年9月15日にTransferWiseから”Meet the TransferWise multi-currency account”という表題のプロモーションメールが来たので早速EUROとUSDの口座を開いた。ちゃんとIBANも米国のSWIFT等送金関連情報も付与された。USDの口座はTransferWiseのNYの住所が入っていて、EUROの口座はブリュッセルの住所が入っていた。100万円の上限があるので、やれることには限界があるが、その範囲であれば相当便利になると思う。