Chromebookをセットアップしてみた

Chromebookを購入した。

テレワークマネージャーをつとめていて、数人から数千人単位の企業の相談を受けている。大きな会社には大きいなりの悩みがあり、小さな会社には小さな会社なりに悩みがある。比較的小さな会社の一番の問題はメールである。多くの会社で自社のドメインのメールアドレスが従業員全員に割り振られていなくて、メールアドレスを共有している。この問題を解決しないと、必ず行き詰まるのだが、その重要性を頭で分かるのに2ヶ月程度、真剣に取り組むようになるには概ね半年かかる。COVID-19で真剣に取り組み始めた会社でも2020年年末ころになってようやく腰が上がると行った感じである。

異論はあるだろうが、現在インターネット上でなにかやろうと思うと、MicrosoftアカウントとGoogleアカウントは避けて通れない。そして、そのアカウントはメールアドレス形式になっている。MicrosoftならMicrosoft365、GoogleならGoogle Workspaceというサービスが提供されていて、現実的には自前でICTを管理したくて、それに耐えられる財力と技術リソースを持つ会社以外は、どちらかまたは両方のサービスを契約する以外の選択肢はないだろう。

PCといえばWindowsで、今は基本的にMicrosoftアカウントでログインすることになる。きちんと管理しようと思えば、Microsoft365の契約を行い従業員1人あたり月額1500円程度の費用を負担しなければいけない。Google Workspaceでも同じようなものだ。Googleの方は知名度では圧倒的に負けているが、ChromebookがGoogle版のパソコンである。WIndows、Mac、Chromebookは長短はあるが、互角なパソコンだ。

Chromebookは出たての頃(多分2011年だから10年前)にアメリカで買ってきて社内で使おうと思っていたら、しばらくして技適でないと部下から指摘を受けた。指摘を受ける前に使ってみた範囲では、まあ使えないことはないと思った程度の印象だった。その後、国内でも合法的に購入できる機種は増え、何回かプライベートでは使っていた。どうしても非力なので業務用途では実用したことはない。しかし、もう一度検証してみることにして、評判の良さそうな機種を購入した。

今回購入したのは、クーポン適用で3万円を切り、タブレットとしても使える機種である。開梱した時には、10.1インチのディスプレイを見て、あっ、小さい、これは外れかもしれないと思ったことを書いておきたい。

業務検証目的なのでまずはGoogle Workspaceのアカウントでタブレット状態で、セットアップした。問題なく設定できて、すぐ立ち上がった。Chromeのタブレットモードがちょっと慣れなかったが、実用上問題ない。メインはulslab.comのアカウントを使い、別に個人で使っているWorkspace Essentialsのhagihara.tokyoのアカウントも追加してみた。画面は確かに小さくて、Windowsデスクトップの27インチディスプレイと比べるとざっくり9分の1の感覚なのだが、安価にも関わらず解像度は高い。字は小さいけれど結構いけるという印象を持った。

Google Workspaceでデバイス管理しようと思うと追加費用がかかることが分かったので、初期化して、個人アカウントで再設定。Chromeの動機機能で、ほとんど何もすることなく、既存のChrome環境が複製される。もちろん、WIndowsやMACのChromeと違う部分があるので、完全再現とはならないが、Chromeを使っている限り困ることはない。Chrome remote desktopを上手に使えば、業務目的でも十分実用できるだろう。

費用の問題は本当に難しいのだが、今回購入したChromebookは覚悟を決めれば3年程度は使えると思う。つまり月額にすると1,000円を切る。Google Workspaceの普通の契約をすれば、700円から1,500円程度、Microsoft365を契約するとやはり700円程度はかかる。削減できる策はあるので工夫次第ではハード以外のコストをほとんど払わない使い方もあるが、だいたい従業員あたり月額3,000円はかかると考えておけばよいだろう。20人のオフィスをリモート中心にして10人のオフィス+貸し会議室にすれば、20人分のクラウドコストを月額60,000円とすると、20人のオフィスはマンションの一室では済まないので、月額30万円は切れない。絶対に10人の狭いオフィスまたはマンション・オフィス+クラウドコストのほうが安い。あとは心の持ち方次第となる。

後は、どの程度経営者、組織リーダーが老いているかにかかっていると思う。

一点今回の購入で不快に思ったのは、画面でスワイプする上下とトラックパッドでスワイプする上下が逆なところだ。よく考えれば合理性があるのだろうが、まだピンときていない。

※画像はAmazonのページから引用させていただいたもの

コメント

残念なことに4K外部ディスプレイにUSB-C接続したら、解像度が横1280がMaxだった。USB-C接続はMac book pro同様あっという間に成功して、ディスプレイのハブ経由でLogicoolのキーボードもマウスも何の問題もなく接続できた。10インチの本体ディスプレイ(タブレット)は十分にきれいなのだが、やはり狭い。自宅ではディスプレイ接続で使いたいと思ったら、解像度が低くて実用に耐えられない画質だった。価格を考えると贅沢はいえないが、やはりちょっとがっかりした。

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