日本テレワーク協会のサードワークプレース研究部会の第一回が昨日2021年9月15日に開催された。今年は、新規メンバーが10名程いて気が引き締まる思いがした。
同研究部会は前身となる「テレワーク最新事例研究会」の2016年度の「サードワークプレイスに関する調査研究」報告に基づいて改名したもので、今年が5年目となるものだ。振り返れば、随分長いこと取り組んで来たものだ。2016年度の活動は、8回の会合の内4回を池袋コワーキングスペース Open Office FORESTで実施した。当時は、まだまだテレワーク協会の会員企業ではコワーキングスペースはあまり知られたものではなく大きなインパクトがあった。「ちょくちょく...」のザイマックス社にも訪問している。東急不動産のBusiness-Airportや東急電鉄のNewWorkも動き始めるなど現在の大手企業を意識したサードワークプレースが立ち上がり始めた頃のことである。
資料を見直してみたら、コリビングにもリゾート勤務(現ワーケーション)にも言及していた。この歳になると5年などあっという間である。
当時のレポート「ワークスタイル変革に資する第 3 の場所の考察」は、まあまあよく書けていると思う。当時は、Leesmanの存在を知らなかったので、フレームワークの整備までの距離が遠すぎたが、方向性は間違っていなかったと思う。
2020年度は新型コロナが猛威をふるい多くの職場が強制テレワークとなり、コワーキングスペースから人が消えた時期もあったが、仕事はオフィスでなければ出来ないという固定観念は大方払拭された。2016年度では、サードワークプレースでもかなりの仕事は実施可能なことを明らかにしたかったのだが、本当はオフィスでないところで集まって仕事をすること - コワーキング - の意義深さを念頭に置いていた。今、ポストコロナ、ウィズコロナが視野に入ってくるようになって、ようやくその議論ができるようになってきた気がしている。オフィスにはパワハラも待っていることはあるし、在宅は在宅の欠点がある。なにより、サードワークプレースには、オフィスとは別のコワーカーがいる。まだ時間はかかりそうだが、5年を経て、いよいよ想定していた未来が身近になってきた気がしている。少なくとも、コロナ前とは違う未来が来ることを想定してサードワークプレース研究部会に新たに参加してくださる方が現れたのは事実である。
時代の変化とともに儲かるようになったとは言えないのがちょっと残念だが、倦まずに前進を続けたい。創業当初取り組んだコワーキングに関わるシステム開発には失敗してしまったが、次の挑戦に踏み出すべき時期が近づいている感じがする。前回も想定していたが、今度こそ世界で通用するサービスを作りたい。
※画像は2016年の報告書に含まれていた当時のワークスペース世界観のベン図である。当時は、こんな認識だった。