萩原高行さま
こんにちは。
記録についてのご指摘恐縮です。当日になりますが修正と付加をいたします。
さて、教会組織の運営に関して、私には不等号で関係づけられた図が違っているように思われます。
総会>牧師(役員会)かこの逆か、ではなく、神の法の下に、牧師(役員会)と総会が並立するという考えです。つまり、議会と執行機関が分立する。そして相互に協力、牽制し合う。さらにこの両者の上に「神の法」がある。私はこのように考えています。これだと支配と従属の関係、指揮系統がわからないという意見があるでしょうが、神の法にあたる教規を決めるのは「最高政治機関」としての総会ですが、この権威は高いとはいえ、最終的には法となったものに縛られます。ところで総会で決まったこと(決議)はそのままでは法ではなく、それを法とする決定をし、それに基づいて役員会なり委員会なりで、審議し、法案をつくり、再度総会で法として決議し、ついに法となるというわけです。
昨年の決議は萩原さんは決議を法と理解し、私は決議を総会の意思ないし方針と見た。確かにコロナウイルス感染に緊急に対処すべきという考えは一致したし、動議も通った。ひとまずこれを規則のように扱い、運用した、しかし、二月過ぎた状況で、それを厳密に運用することに限界があると判断した私はこれを厳密には運用しなかったということです(決議は尊重しつつも)。一方、萩原さんは総会決議を絶対的な法と理解し、全面的な対決に打ってでられた。
要するに総会と牧師(役員会)の分立ということ、そして総会決議理解の相違(総会決議と法の違い)、この二つ理解に違いがあると私は考えています。
ちなみに、株式会社の支配関係の図式で教会を考えることは無理があります。会社は株主総会が支配者で従業員はその統治にほとんど関われないのにたいし、教会総会はそもそも会員の自主的な機関ですから、関わることが原理的に可能です。また、会社組織は一般に官僚制なので従業員は平等でないのにたいし、プロテスタント教会は一応万人祭司なので平等です(もちろん砧のような長老派系は長老会が相当権力を持ちますが)。
教会組織とはどうあるべきか、運営はどうあるべきかについては、カトリックもプロテスタントも長く考えてきました。それぞれの教派で違いがあると思いますので、やはり教団も各個教会も改めて考えるべきかもしれません。
なお、「最高政治機関」の「最高政治」の意味についてですが、これはおそらく国家意思に対して、教会の意思が優先するという決意を表すものと思います。これは教会と国家の関係に関わるというのが私の見立てです。
やや長くなりましたが、以上です。
金井美彦