昨日暗号資産はじめましたを書いた。
Ethereumの世界に入ってみたら、気付きは多かった。冒頭の画像は、Etherscanというブロックチェーンの台帳を見ることができるサイトで、自分のアカウントの一つの取引履歴を見たものだ。取引履歴はどのアカウント(アドレス)でもアドレスがわかっていれば見ることができるようになっている。匿名性は保証されるが、トレーサビリティは保証されているのが印象的だ。
暗号資産をはじめた理由は、とにかくDNS名に相当するENS名を一つ所有しておこうと思ったのだ。Ethereumの世界は0x55B54072c35b4B75c02b1E054558B0768dc53d93といったアドレスが取引の主体となる。ENSを利用すれば、それがtakayuki-hagihara.ethで大丈夫になる。デジタルの世界だから、アドレスを間違いなく送ることはできるが、takayuki-hagihara.ethのような人間が理解できる名前を与えることには意味がある。
もう一つ印象的だったのは、https://app.ens.domains/ で自分の名前を登録しようと思ったら、ethereumの財布が無いとログインすらできないことだ。
突然、雷が落ちた気がした。今まで、私は信用は人につくものだと思っていたが、ensの世界では、人ではなく財布(Wallet)についていることに気がついて驚愕したのだ。冒頭の画像にあるように財布の残高は公開されている。私の場合は、ENSにログインした財布は時価で$6.53(約700円)だ。Ethereumを収められる財布は複数持てるから、その所有者の総資産はわからないが、財布の残高はその所有者の信用力を表している。
もっと残高の少ない別の財布で、別の名前(hagihara-takayuki.eth)を登録しようとすると、財布の残高が足りないと申請ボタンがグレーアウトされていて押せない。
つまり、金(Ethereum残高)のない人には名前登録の権利はないのだ。この事象は示唆に富む。財布のEthereumの残高ない人は仮に十分な支払い能力があるとしても見せ金がなければ相手にしないということだ。
この事象は、信用とは何か?という意味への挑戦である。
地獄の沙汰も金次第の現代版で、貨幣経済の本質に迫っている。私は、まだ消化できていない。ブロックチェーンの世界は、物事の本質は何かを問うことに気がついたのは大きな収穫だった。