日本郵便の電子内容証明サービスを使ってみた

日本郵便は電子内容証明サービスを提供している。もう20年になるようで、総務省郵政事業庁、電子内容証明サービスを開始という記事がある。故あって、複数人に書留の内容証明郵便を出したかったので初めて使ってみた。

雛形のWordファイルを落としてきて、そこに書き込むか貼り付ければ文書を作成できる。今回は利用しなかったが氏名等の差し込みも可能だ。使ってみて分かったのだがフッターエリアがとても大きい。実際に受領した謄本を見ると、そこに「この郵便物は令和3年8月16日 第XXX号 書留内容証明郵便物として差し出したことを証明します。日本郵便株式会社」などと消印を含む証明メッセージが印刷されている。書留設定をしておけば、郵便追跡サービスで配達状況が確認できる。都内の宛先には24時間以内に配送されている。詳細を見ると、印刷を新東京郵便局で印刷して発送されているようなので、郵送に要する時間はそこからの配送時間によって決まるものと思われる。電子的なので、しかるべき本局に印刷機能があれば、情報が電子的に送られて、配送先に近いところで印刷されればもっと迅速になるかも知れないと感じた。

普段は送達確認など考えることもないが、相続関係で法務局とやりとりしたりコロナ禍の中で不動産契約を進めたりする機会があったので、電子メールでは読んだ読んでない問題が起きるような相手であればこのサービスが有効だと考えるに至った。実際に自分で印刷をしたり宛名書きをして封入、持参したりする必要もないので、1通あたり1,000円強と安くはないが悪くないサービスだと思った。

クラウドのメールで証明機能があるものを双方が使っていたら、デジタル・フォレンジックに頼る方法もあるが、まだそういう時代は一般には到来していない。

デジタル・ガバメント時代なら、電子的な手法で恐らく10円未満でサービスを実現できて然るべきだ。もちろん、乱発を防ぐ目的で内容証明には高い価格を設定するという考え方もあるだろう。時代は少しずつ動いている。誰も取り残さないように全力を尽くすべきだが、もう少しデジタル・ガバメント実現のスピードを上げたほうが良いと思った。