情報資産と固定資産

ISMS(ISO/IEC 27001)における「情報資産」とは、組織にとって価値があり、保護すべき情報およびそれを扱う媒体・仕組みの総称を指します(引用元)。CMS的に考えればコンテンツおよびコンテナということになり、情報資産分類はコンテンツタイプの定義に相当する。その情報資産分類に分類されるコンテンツはデフォルトのリスク属性が付与されるが、個別コンテンツ毎にはデフォルトとは異なるリスク属性があることもある。例えば、法人がもしある個人の現在の滞在位置を知っていればそれは情報資産(コンテンツ)となる。ただ、私の滞在位置が漏れても大したリスクはないが、大統領や有力政治家の滞在位置情報は大きなリスクにつながる危険がある。ただ、個別コンテンツを丁寧に管理しようと思うと、そのコストが大きすぎて法人が存続不可能になってしまう可能性すらある。

だから、保護すべき情報(コンテンツ)だけではなくそれを扱う媒体・仕組み(コンテナ)を情報資産とすると考えれば良いだろう。名簿はコンテナで名簿に含まれる一件の個人情報が本質的なコンテンツとなる。コンテナを保護すれば、コンテンツも保護可能になるという考え方だ。合理的だと思う。

会計的には固定資産は、取得価額あるいは(減価償却後あるいは再評価した)時価で管理する。情報資産は、どう管理すれば良いだろうか。

優先順位を決めないと管理は困難なので、何らかの価値基準を導入せざるを得ない。リスク評価アプローチが一般的だろう。従業員はコンテナでもあるので、当然情報資産管理の対象となる。どれだけのコンテンツに関わりがあるかでリスク評価は可能になる。情報サービス企業の場合、受託中の顧客の本番サーバー(あるいはクラウドサービス)はコンテナで、その維持は受託契約の売上に直結する。一般には、売上高あるいは利益の大きい本番サーバーのリスク評価が大きくなるのが自然だろう。

会計制度的には管理会計の枠組みに入るが、固定資産の評価額と情報資産の評価額には相当な乖離がある。クラウドサービスが機能するようになった今、PCの情報資産の価値は小さい。PC内にはほとんどリスク資産は保存されていないので、その意味では固定資産価値>情報資産価値と考えて良い。一方で、PCが可用でなければ業務が遂行できなくなるので、リスク評価アプローチでは、ある従業員のPCの情報資産評価額は、その人の生み出す付加価値を稼働時間で割った値が情報資産評価額(時間あたり)ということになり、恐らく固定資産価値<情報資産価値となるだろう(ならなければ事業は危機に瀕する)。

恐らく探せば学術研究もあるのだろうが、現時点ではどう管理するのが正解だろうかという問いの答えはもっていない。Geminiに聞いてもチャッピーに聞いてもグッと来るような答えは得られないので、自分で考えてモデル化するしか無いのだろう。

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