15年ほど前に小さな文字が読みにくくなって遠近メガネに切り替えた。小さな字を読む時にメガネを外さなくて良くなったので、とても快適だったことを思い出す。その頃には老眼が意識できるレベルになっていたということなのだろう。
3年弱前にメガネの度を調整したときには、通常の視力検査で1.0以上出るように遠側に注力して特に近側は意識しなかったのだが、今思えば既にノートPCの画面が見にくくなっていた。その後も症状が進んで、最近は夜散歩でスマホの画面を見る時にメガネを外して近づけて見ることが増えた。メガネを外すと遠方はぼやっとしか見えないので危ない。
検眼してみたら、乱視は変わっていないが、近視は2度もゆるくなっていた。乱視があるので近視がゆるくなっていても裸眼では遠方はぼやっとしか見えない。改めて意識して見ると、遠方を見るときでもやや近側(レンズ上部より下側)の方が焦点が合う。つまり、遠方に関しては、レンズが悪い方向に作用していたことになる。レンズの下部の近側で焦点が合う距離が伸びた。つまりスマホやPCを離して見ないと焦点が合わないということで、離せば当然より文字(の上下角度差)が小さくなる。より小さい字を見ているのと同じなので読みにくくなるのは当然である。外付けディスプレイと椅子の距離でも完全には焦点が合っていないのがわかった。細かい字が見たい時は、メガネを外して顔を近づけている。
約1週間考えて、再度メガネ屋に行き、相談に乗ってもらって結局遠近ではなく、中近メガネに切り替えることにした。昨日無事出来上がってとても快適になった。中近メガネは、遠近の一種で、レンズ上部の狭いエリアは遠用なので、そのエリアを使えばこれまでのメガネと同様に見ることができる。前のメガネでも遠近の遠部分ではなくやや近側のエリアで焦点があう状態だったから1m以上遠方を見る時に焦点の合う上下角度は同じ程度だと感じる。一方、中近なので、近側のエリアの比率がずっと大きくディスプレイのように大きくて1m以内のものを見る時に顔を動かすことなく目の動きだけで焦点を合わせられる範囲は広い。スマホも30cm〜40cm程度の位置で楽に焦点が合うし、20cmを切る位置でもレンズ下側を使えば焦点が合う。焦点が合う角度は狭いが、小さな字を見る際にメガネを外さなくて良くなるのはとても良い。
改めて老眼について調べてみると、日本眼科医会の40代で始まる目の老化が目についた。結構わかりやすい。若い時は水晶体の厚みを調整する能力があるが、年を取るとその能力が落ち、焦点を合わせられる範囲が狭くなるということだ。一応「大体65歳くらいまでは定期的に老眼鏡の度数を変えていくことが必要になります」と書かれているので、そろそろ止まる年齢なのだが、個人差はあるはずで、2〜3年でメガネを変えていく時期はまだ続くかも知れない。
加齢に抗うことは困難だとしても、できることはある。