11月6日からCoworking Europe Conference出席にあわせて欧州出張をしている。
今回は、トルコ航空を利用したが、ルートが明らかに以前とは違う。トルコ航空はあまり使わないのだが、今回は価格と利便性で選んだ。羽田タリン往復でエコノミークラス30万弱だったのだが、内訳を見ると「燃油サーチャージJPY122,000」とある。3割以上がサーチャージという厳しい状況だ。
調べてみるとANAは欧州線で南回りを選択しているという記事があった。概ね、イスタンブールあたりを通るこのルートに近かったのではないかと思う。インタンブールで乗り換えて、タリンに向かう時は、通常であれば黒海からウクライナ、ベラルーシを抜けてエストニアに行けばよいが、今日の航路はウクライナを避ける形で、ルーマニア、ハンガリー、スロバキア、ポーランドを通るような航跡だった。機内のディスプレイでは正確なことは分からないが、概ね冒頭の図のような感じだと思う。1割強の距離的な不利がある。
日本にいるとウクライナは遠いところの話に感じるが、動いてみるといろいろな影響が出ていることに気がつく。
ちなみに、昨年はポーランド航空でチケットを取った。一般の世界地図だとピンとこないが、球で見ると自由に飛べれば日本から最も近い大きな空港はヘルシンキになる。コペンハーゲンとワルシャワは次に近い感じで、フランクフルトやパリは意外と遠い。ワルシャワに飛ぶ時もタリンの直ぐ側を飛び越えて大分飛んでやっとワルシャワに着き、ほとんど同じルートをタリンまで戻る形の飛行になる。まあ、飛べればそれで困りはしないのだが、なんだか無駄だなあと感じるのである。そして、自由に飛べなくなると無駄は大きくなり、時間もかかかり不便になる。覇権を狙うという行為が極めて罪深いことだと思ったのであった。
航空券を調べていてトルコ航空が魅力的だったのは、ロシアの影響をあまり受けないことがあると思う。
球で見るとロシアの南側を突っ切るのが最短ルートだが、欧州の北側の場所よりはずっと影響が少ない。紛争が長引けば、日本から見ると、イスタンブールはヨーロッパに入るゲートウェイとしての地位を獲得することになるかも知れない。ロシアが自由な国に変われば、景色は全く変わるだろう。
中国とロシアが結託してしまうと、日本から一番近い国は遠いアメリカということになるのかも知れない。譲れないところはお互いにあるだろうが、強くなって勝てるようになれば問題が解決するという考えはどう見ても筋が悪いと思う。
人の流れが変わればそれは栄枯盛衰と直結する。