ignica.comに限らないが、さくらのメールボックスからフリーのgmail.comへ転送設定すると不達になるケースがしばしば発生する。なぜ、失敗するのか気になって、有償のgmailに転送設定してみた。そうすると届くのだが、そのメッセージのソースを見ると、SPFもDKIMもFAILしているので、これが原因らしい。フリーのgmailは黙ってこのメールを不達扱いにしてエラーメッセージを送信元に返してしまう。
一方、同じメールをさくらのメールボックスで受信するとSPFはPASSになる。
細かく見てみると、さくらのメールボックスには、amazonから配信されているので、SPFが通るのだが、gmail.comに転送したメールは、さくらのメールボックスのサーバーから配信されるのでSPFが一致せすFAILしているのがわかる。
対応方法としては、さくらのメールボックスに留め置きしてgmail側から取りに行けば良い。gmailの設定の「アカウントとインポート」の「他のアカウントのメールを確認」でメールアカウントを追加してやれば良い。
これで、この問題による不達はなくなるのだが、POPで取りに行く設定だと即時には受信できず遅れる時は30分程度遅れてしまうこともある。即時性が失われるのは痛い。その問題を解決するには、留置と転送を両方設定してしまえば良い。
この設定を行えば、不達にならないメールは転送設定に基づいて即時に配送されるし、不達になるメールも時差はあるが、きちんと受け取れる。実験で確認している範囲では、gmailのメールボックスでは両方のルートで受信したメールも2通にはならず一つのメッセージとして受け取られる。つまり、即時配信されたメールを再度POPで取得しても同一メールとして配送済み扱いとして処理されるということだ。もちろん、POP取得は取得後メールボックスから削除する設定にしておくことで、さくらのメールボックスの容量が蓄積されずに済む。
さくらのメールボックスに限らず、他のサービスでも概ね同様の設定が可能だろう。