憲法の問題

友人が国民民主党の内政政策が良いと思っていると書いていたので、改めて確認している。

玉木氏は、統一教会の関係団体の世界日報で『本格改憲案示し議論深める 国民民主党代表 玉木雄一郎氏』という取材に応じている。この人も統一教会と接点があるのかと思うとバイアスがかかるが、内容を読むと書いてある内容には変なところはない。意見の違うところはあるが、意見が違うのは当たり前のことだ。

改めて調べてみると、憲法に関しては2つのPDFが発表されている。

  1. シン・憲法改正草案 骨子(素案・たたき台)【概要】
  2. 国民民主党 憲法調査会 憲法改正に向けた論点整理 

最初の文書で人権分野と統治分野で改憲をするべきだという主張を述べ、パブコメを求め、2番目のは山尾志桜里氏の署名のあるはじめにが印象的な文書となっている。「フルオープンの会議体」は立派だが、失礼ながら弱小野党だから本当に広く参加が募れたとは言えないだろう。しかし、素晴らしい挑戦だと思う。

たたき台から論点整理の間に加えられて分厚くなっているので読みにくくなるのはしょうがないと思う。前文に加えて序章を設定する考え方にも難しさがにじむ。私は、天皇制は不要、むしろ有害と思っているから、女系などどうでも良い。緊急事態条項は本来必要なものだと思っているが、権力の亡者が与党の間に成立させるわけにはいかないと思っている。一歩間違えればナチスの再現だからだ。

とは言え、改憲反対で議論も許さないよりは考えをオープンに表明するのは好感が持てる。ただ、1の1に位置づけられているデジタル時代の人権保障は軟すぎると思う。自民党よりは遥かにマシだが、軟すぎる。とはいえ『「情報自己決定権」の明記』は支持する。人権の基本は押さえていると思う。

まだ全部は読み込めていないが、この2文書は十分読む価値があると思う。

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国民民主党 憲法調査会 憲法改正に向けた論点整理 のP36に

(※)【平成 30 年 10 月 29 日衆議院本会議における玉木雄一郎代表の発言】 「我が国にとっての急迫不正の侵害がある場合であって、これを排除する他の適当な手段がない場合には、必要最小限度の実力行使が可能である旨を憲法に明記し、海外派兵はしない、他国の戦争に参画 することはないということを条文上明らかにする」

という注記がある。他国の戦争とどう関わるかは「絶対ダメ」で済むとは思えない。自分たちの安全をただ守っているだけでは世界平和は実現できない。しかし、武力強化しても問題が解決できるとは思えない。

その上で、憲法でどう書くかは極めて難しいと思う。

天皇を守ることを日本を守ることと同一視するのは無理だし、誰かが戦意を持てば全てを守ることはできない。まず、近しい人を守りたいという気持ちは自然なものだろう。優先順位は一致しない。

憲法は、国の中にしか効力を及ぼさないから、そろそろ国家権力を積極的に放棄して別の体型を作る時期が来ていると思う。