FBに書いた記事を加筆修正して記録しておく。
あくまで私感だが、今回の2022年参議院議員選挙は、良い選挙だったのではないかと思う。
楽勝感を感じさせる候補は少なく、意見はある程度割れていたように見えるが、なべて見た結果として自民党の支持は固かったということだと思う。終わって見返したら納得できる結果に思えた。
改憲勢力が発議に十分な数を確保した一方、出口調査で改憲を肯定的に評価する人は45%で5割を超えているわけではない。
強い影響力を及ぼす人が消え、最初から出口を決めた議論にはならないだろう。だから、改憲の議論も良いものになるのではないだろうか。山口氏が各党で優先順位が違うから調整が大事だと発言しているし、改憲反対の勢力にもしっかりと議論に参加してもらいたいと思う。私は、強引に進めるのでなく慎重に多様な意見を交わせるのなら、改憲反対派の大半も容認できる新たな憲法が作れる可能性はあると思っている。
新しい参院、新しい国会に期待したい。自民党は、数で勝っているが国民の全部の支持があるわけでないことを自覚してほしい。与野党に国政を語るにふさわしいと思わせる議員は数いるが、やはり自民党は層が厚いと思う。内部でも意見の違いはあるのだから、丁寧に進めてほしい。
これから何が起きるかはわからないが、豪腕の時代から真摯に合意を形成していく時代に変わっていくことを望む。
***以下加筆部分***
私は、選挙結果を主権者は安定した政治運営を望んでいると解釈する。個人的には、かなり大きな変化を起こさないとジリ貧だと思っているけれど、より引いてみれば、日本という国の政策の連続性が維持されることは望ましいことだろう。安倍後の日本と自民党がこれからどう変わるかは見られていると思う。岸田総理の向こうの安倍氏を見る必要がなくなったことで、岸田氏は外交では力を出しやすくなるだろう。どうあれ改憲を公約に掲げて選挙を戦ったのだから、進めないわけにはいかない。そして、違憲を恐れず無理を通すような安倍的なカリスマ性はないから、より文書としてまとめる憲法の意味は世界的にも大きくなる。もう一度、日本が世界市民の一人としてどう進んでいくかを考える時期が来たのだと思う。
維新に流れていく票が自民党に戻ったのが、今回の選挙結果に影響を及ぼしたという解説者がいた。しっくり来る。今はまず安定を目指そうというのが民意と考えるのが適切なのだろうと思う。ただ、それは優先順位であって変化は必要だし、安定を願っても環境は変化する。自民党は勝ったが、ある意味でより勢力が拮抗した時代を迎えたと言ってもよいのではないだろうか。アベ政治のリセットで新しい一歩を進めることになる。よりよい未来の到来を期待したい。
豪腕ではなく、既得権の保護でもなく、透明な政治を期待する。一色に染めることはできないのだから、多くの民が合意できる部分を拡大することが国力という観点でも有利に働くだろう。
蛇足だが、FBの記事を読んで私が変節したと取る人もいるのではないかというメッセージがあった。私は無党派で、是々非々で発言しているだけなのだが、他人から見える私はパヨクなのだろう。原点は「真理がわれらを自由にする」だ。不器用だが、真っ直ぐに前を向いて歩いていきたいのだ。