drupal 10.0.0-alpha3が出ているので、インストールして見た。
インストールは現行drupal9と同様で、composerで問題なく入れられる。ぱっと触ってみた感じでは、普通に動くが新しさは感じない。drush 11.0.9もぱっと動かした感じでは問題は見受けられない。
今回は、ThemeでBarrioを入れてみた。Themeデフォルトに設定すると落ちる。エラーメッセージを見ると、
Twig\Error\SyntaxError: Unexpected "spaceless" tag (expecting closing tag for the "for" tag defined near line 27). in Twig\Parser->subparse() (line 30 of /home/hagi/drupal/d10a3/web/themes/contrib/bootstrap_barrio/templates/navigation/toolbar.html.twig).
とある。twigが3に上がったためにエラーになったものと考えられる(参考記事)。参照記事にあるように
{% apply spaceless %} ... {% endapply %}
に書き換えてやれば動くようになった。サブテーマはinfo.ymlが10に対応していなかったが、追記するだけで通るようになった。親と同様spaceless問題はあるが、個別に対応することでエラーが出なくなる。多分、D10のベータが出れば、あっという間にBarrioも普通に使えるようになるだろう。
あくまで、ちょっと触ってみただけだが、参照しているライブラリの更新についていくのがけっこう大変なことが分かってくる。時代への対応だから避けられない。この先も、追随の大変さは足かせになると思われる。php8対応も含め、contributionの対応がネックになるだろう。軽く見ていたが、D8からD9より、D9からD10の方がしんどいかも知れない。よく使われているモジュールで対応に失敗するものがでるとDrupal自身の評判に影響してしまう。今年の後半は胸突き八丁という感じになりそうな予感がする。ただ、こういうハードルを乗り越える度にクリーンになっていて、より堅牢になってきていると感じるのだ。大半の書き換えは機械的にやれることで、関連してテストの強化が進む。ただ、オープンソースプロジェクトとは言え、維持管理には金がかかっているのだ。政府や大企業のスポンサリングが機能するか否かで将来が変わってくる。
D10への移行時には、サーバーの乗せ替えが妥当な選択肢になるだろう。来年の年明けぐらいになるだろうか。
コメント
改めてリリースノートを読んでみた
D10の重要な変更は、古いものを落としてCoreを小さくするところにある。
CKEditor 5は機能拡張だけど、重要なのは過去との互換性が問題になることが1番に書かれている。残りは、Coreを小さくする変更となっている。何か目玉機能がリリースされるわけではない。
一方で、コントリビューションモジュールは堅調に増加しており、2022年でも100以上の新しいものがある。バックアップのクラウド対応など使えそうなものも複数含まれていた。コントリビューションのさらなる強化に期待したい。