ウィーンは2G+を導入したと書かれていて何のことだかわからなかった

どうやらドイツで提案されているCOVID-19の対応レベルの話らしい。調べたところベルリンのSenate agrees on expansion of 2G ruleによると以下の状態を表すらしい。

  • 3G PCR検査等陰性
  • 2G ワクチン接種済みまたは感染後回復済み
  • 2G+ (ワクチン接種済みまたは感染後回復済み)およびPCR検査等陰性 ← ベルリンで記載のない新基準、2Gおよび3Gの両方を示す

ウィーンの2G+認定では、PCR検査を48時間以内陰性のレベルとしている。一般的な72時間基準より厳しく、検査の結果が出るのが24時間以内なので、実質的には結果が出てから1日しか有効ではない。つまり毎日受けないと2G+認定を継続できない。さらに2G+規制では人が集まる場合に高機能マスクの着用が義務付けさている。認定基準のハードルも上がっているが、認定基準を目指していても義務が強化されている。

今月15日の2G+に関する発表を見た瞬間は、そんな場所はやばいと感じたのだが、落ち着いて考えると合理的だと思う。うがい型を含むPCR検査は無料化されている。とにかく安全性を高めようということだ。ワクチンが打てない人は、感染者が残っている場合は出かけないようにしてもらい、検査体制を充実させて感染リスクを徹底的に下げようと施策と取れる。検査体制が回るなら、やるべき施策と言える。これで感染者を減らそうという面もあるが、むしろニューノーマルと考えたほうがしっくり来る。そういう規制をしないとやばい場所だと考えることもできるが、リスク管理を合理的に行っている場所と考えることもできる。やれるのなら、日本でも同じように検査は行ったほうが良い。もちろん、行動規制は感染リスクが小さければ緩いほうが良い。

自分の出張の観点でみると、欧米ではマスクを外してしまう人が多いと聞いているので、着用の義務化が確実にリスクを下げる。ブレークスルー感染をしてしまった人も2G+なら見落としのリスクが減る。もともと今回は、飲酒を伴うような懇親の場には参加しない予定だし、コーヒーブレークでも原則口をつけない気持ちでいる。十分なソーシャルディスタンスが取れるシーンでなければひもじさも我慢するつもりだ。しかし、その場にいるのはワクチン接種済みでなおかつ48時間以内陰性の人ということであれば、超厳格である必要はないだろう。あとは、どの程度きちんと守られるかだ。マスクをつけ続けていても小心者と馬鹿にされることはなく、むしろつけていない人にお願いすることができるから、確実に安全性は高まる。ただ、ワクチン接種ができない人が排除されてしまうのは残念なことだ。早くPCR検査等陰性だけが条件になるのが望ましい。

うがい型なら辛いわけではなく面倒なだけだ。十分な検査薬の量が確保できれば効果は大きく、いずれ自宅でも検体採取ができるようになるはずだ。そうなれば、朝起きたら歯磨き前の検体取得が新たな生活習慣になるのかも知れない。仮に純原価が100円程度なら、当たり前の習慣になるだろう。インフルエンザも同時に検査できるようになる可能性もある。

なんとなく、未来が垣間見える気がする。

昨日書いたが、私は日本の入国時行動規制の厳しさを支持している。しかし、その厳しさは明らかに経済活動の妨げになる。PCR検査というツールをもっとうまく使うことができる方が良い。私は、とにかく検査能力を高めることに合理性があると考える。GoToのような蛮勇ではなく、科学的かつ合理的な方法で、我慢を最小化することを考えると検査の半義務化は選択肢の一つになるはずだ。なんとかして、広がる前に感染者を隔離できるようになり、早期発見で犠牲者を減らす道を探るのが望ましいと思う。