日本の雇用を守るという宣言は未来がないと告白しているのと変わらないのではないか

豊田自工会会長「敵は炭素、内燃機関ではない」』という記事に関連してFacebookでいくつかやり取りがあって、自工会会長の発言だから日本の雇用に言及することは不自然ではないというコメントにそれはそうだと思ったのだが、改めて考えると「日本の雇用を守る」と言った時点でほとんど負けを認めているのと同じだと気がついた。もし、業界が伸び基調、あるいは、当該企業が伸び基調であれば、「雇用を守る」とは言わない。まだまだ人が足りなくて困っているので、どうか就職(転職・復職)の候補として考えて欲しいと言うだろうと思う。つまり、もう守りに入っている、あるいは、政策の結果として守りに入るしかないように追い詰められているということだ。

私は、鉄は国家という言葉を憶えているし、電機、自動車、金融に属する企業の頑張りの上に今の自分の生活があると感謝している。

でも、守る側に入った主体の発言が大きく取り上げられるのは衰退の証なのではないかと思う。雇用を守るという呪縛を解き放せば、「夢」に向かう力は高まるだろう。制度としてのキーはやはり社会保障だ。

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