検査数が少ないとは言え、今日の日本の陽性者数は66人。正直言って、信じられないほどすばらしい状況だと思う。
もちろん、春は一日10人を超えただけでビビっていたわけだから、捕捉率が5倍になったとしても少ない数字ではない。しかし、欧州では遥かに深刻な状態だ。アメリカでは、地獄を見たNYですら再開から再閉鎖に向かっている。トランプは論外だとしても、少ない国外の友人から聞く感想では、意識格差の違いである。個人主義の良い点でもあるが、自分の感覚を信じる人の多い国は感染状態が良くない傾向がある。
ロシア、南米のことはよく分からないが、WHOのダッシュボードによれば、ドイツよりフランス、北欧ではスウェーデンは総感染率が高い。極めて感染率が高いベルギーでも私の友人は誰も被害を受けておらず、淡々と過ごしているように見える。ニューヨークの友人は、流石に近隣に亡くなった方がある方が少なくないが、それでも一人も亡くなった友人はいない。日本では、相当無謀に見える牧師でも想定的に見れば意識は低くない。
多分、マスクをすれば防げるとか、そういうことではないと私は思っている。1.8m離れていて飛沫が飛ばない状態であれば、マスクなどいらないはずだし、日本でも感染確率が高い行動をしているように見える人は確実に存在するが、感覚的には5%程度だと思う。
意識格差もあるのだが、経済格差も要素として意味があると思う。生活が追い詰められているときには意識もへったくれもない。私は、ホストやホステスが叩かれているのは、スケープゴートだと思っていて、集団生活をしないと生きていけない経済格差問題だと思っている。頑張れる人もいるし、あきらめる人もいる。現実は厳しい。
今の私の仮説は、$ 感染率 \approx \frac {貧困率 \times 教育水準}{民主主義成熟度} $ である。民主主義成熟度が高いのはマイナスだが、成熟度が高ければ教育水準は上がる。しかし、貧困率が高いと教育水準が高くても実生活では機能しない。私は、日本は教育水準はまだかなり高くて、貧困率は相対的に低くはないが、民主主義成熟度が低いので、感染率は一定水準に抑えられていると説明したい。アメリカは、貧困率は高く、民主主義成熟度は恐らく日本より高い。恐らく平均的な教育水準は日本と大差ないので、日本より感染率は高くなると説明できる。スウェーデンは民主主義成熟度が高いのが仇になっているのだと思うが、現時点で総括すると、死亡率ではアメリカに負けていない。