MediacurrentのDrupalのモジュール紹介

DrupalCon 2018のフォローアップ記事で、Mediacurrentが30項目、38本のモジュールを紹介している。私が使っているものも知らなかったものも含まれていて興味深かったので触れてみた。なお、日本語の内容は訳ではないので、委細は原文にあたっていただきたい。

ESSENTIALS LIST(定番リスト)

  1. Admin Toolbar (Beginner) - 管理用ツールバーは、彼らは全プロジェクトで利用中でDrupalのデフォルト管理メニューではメニューが展開されないのが難点なのを解消できる。私も重宝している。
    adminMenu_0.png
  2. Component Libraries (Intermediate) - Twigでテーマ設定を行っている場合に参照するライブラリを設定するもの。Coreにある汎用的なテンプレートからローカルなものを参照する機能を実装するもの。私はまだテーマ設定はビギナーなので使う段階ではないが、なるほどニーズはある。
  3. Devel (Intermediate) - Twigテンプレートをデバッグするのに有効でダミーデータの生成等でも役に立つ。私も利用している開発者向け定番モジュール。
  4. Entity Browser / Media Entity Browser (Beginner) - 画像等のメディアエンティティ表示を行うモジュール。とりあえず、現時点では私には用がない。
  5. Field Group (Beginner) - コンテンツタイプの整理(取りまとめ)に有効なモジュール。フィールドを構造的に管理できるようになる。私も使っている。本とページの組を繰り返し項目で管理したいときとかに有効。
  6. Google Analytics (Beginner) - Google Analytics用のモジュール。私も利用中。
  7. Linkit (Beginner) - リンクを追加する際にオートコンプリート機能を提供するもの。
  8. Metatag (Beginner) - SEO用途のメタタグ定義モジュール。私も使った事があるが、チュートリアル通りの使い方で、その恩恵はあまり良く分かっていない。SEOについてはきちんと学ばなければと思うのだが、中々手がついていない。
  9. Panels / CTools / Page Manager (Intermediate) - ページレイアウトに関するツール群。私は今の所使っていないが、私の周囲では結構定番と考えられているもの。
  10. Paragraphs / Entity Reference Revisions (Intermediate) - ページレイアウトに関係するが、もう少しコンテンツの構造化よりのツール。その内、使いそうな気がしているがまだ利用していない。
  11. Pathauto / Token (Beginner) - DrupalのURLは黙っていると~/node/123とかといった形になってしまう。これを~/blog/2018-05-11とかに自動的に振り出すような用途に有効なツール。もちろん、私も使っている。多言語対応を考える時に悩ましい。
  12. Redirect (Beginner) - 301エラー等の飛び先を容易に設定できるツール。今の所使っていないが、大きいサイトでは必ず必要になるものの一つだろう。
  13. Search API (Intermediate) - DrupalはViewsのExposed Filterで検索パラメータをユーザーに解放できるが、それだけで快適なUXを実現できないケースは多い。Search API suiteはその実現に大きく貢献できるしApache Solrの利用も可能になる。私も使ってみたことはあり、ブロックを分離できるなど利点も多いが、結構大きくて難しく感じることもある。
  14. Simple Sitemap (Intermediate) - XML sitemap生成ツール。もちろん利用している。
  15. Stage file proxy (Beginner) - 検証用(開発用)サイトで登録した画像等のファイルを本番サイトに移行するために有効なツールらしい。私は使っていないが、ある程度の大きさ以上で複数人が関わっていれば有効だろう。
  16. Webform (Beginner) - D8でフォームを作るなら、これが定番。もちろん利用中。アップデートが頻繁で、機能が大きいだけにどうも予想通りに動かないと感じることもあるが、多言語対応も秀逸でお奨めのもの。

NOTABLE MENTIONS(注目モジュール)

注目モジュールでは14項目が紹介されているが、私が気になったのは3つ。

  1. External Links (Beginner) - 私は、このモジュールの存在に気付いていなかった。別タブでのリンク表示をしたい(target=_blankが入れたい)と思う事は多々ある。小さいながら便利な機能がいくつか含まれているツール。要検証。
  2. Geolocation (Beginner) - 緯度経度情報を扱い、表示するのに有効なモジュールで私はGoogle Maps APIと共に良く利用している。また、Addressモジュールとも連携するGeolocation Address Linkも便利。この分野は奥深く、DBMSのOGC対応等によってまだまだ変わっていくだろうと考えている。
  3. Honeypot (Beginner) - SPAM対応のモジュール。私も使っている。

Drupalには膨大なモジュールが存在していて、自分がやりたいと思った事ができるものを探すのが結構大変である。しかし、drupal.orgに情報が集約されていて、アップデート情報やセキュリティホールがチェックされているのが心強い。

D8でD7の定番モジュールが全部ポーティングされているわけではないし、D7とD8で世界観もフレームワークも変わっているので、新常識への対応も必要となる。例えば、Rulesが立ち上がっていないのは痛い。いずれにしても、エキスパートから定番モジュールの紹介を受けられるのはありがたい事だと思う。

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